2018年2月8日木曜日

『スワノセ・第四世界』上映会

 今年も1月30日から3月4日まで、東京は京橋にある東京国立美術館フィルムセンター「発掘された映画たち2018」(Cinema:Lost and Found 2018)という恒例の上映会が開催される。同センターが新たに発掘・復元した映画をまとめて紹介するという企画である。
 今年は『ここに生きる』(1962年)、『ヴェトナム戦争』(1967年)など、独立プロの作品、アグファカラーの色の歴史的再現を目指した『浮草』(1959年)のデジタル復元版、映画完成時の色味を再現した『セーラー服と機関銃・完璧版』(1982年)など計89本の映画が上映される予定だ。


AD1997, from American Magazine
錚々たる貴重な作品にまぎれて、若いころに僕が監督をつとめた自主映画『スワノセ・第四世界』(1976年)も上映されることになった。トカラ列島の火山島・諏訪之瀬島におけるコミューン活動やヒッピーたちと島民との交流、リゾート開発への抗議をつうじて国境を超えた反対運動へと広がってゆく流れを描いたドキュメンタリー映画で、フィルムセンターの映画紹介には「日本における対抗文化の貴重な証言」と書かれている。
 数年前、同作品のネガフィルムが現像所の保管期間を過ぎたのでフィルムセンターで保管したいという申し出がセンター長からあった。センター長は学生時代、京都で『スワノセ・第四世界』を見て感銘を受けたとかで、不思議な縁を感じて、保管していただくことに決めた。それが契機となって、今回の「発掘された映画たち2018」の一本に選んでいただくことになったのだ。

 『スワノセ・第四世界』の上映は2月20日(火)午後7時。

(ブログ掲載者より、参考動画 島の子どもたちによる 現在の諏訪之瀬島紹介 )

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